目で見る信仰と絵画
絵画や彫刻における芸術作品には欠かすことのできない神話やキリスト教の存在は、様々な影響を美術作品に与えてきたようです。古代ギリシャローマ時代の美術作品は、主に立体的な作品が特徴でもあるのですが、当時誕生したキリスト教に関する美術作品は、立体的かつ写実的な作風は少なく、人々や神々を描写する際に現代で言うアニメチックなユニークなキャラクター性を感じさせるような特色を見せていたようです。
そのような特徴を持ったキリスト教に関する美術作品は、主にキリスト教の布教を目的で作品が作られていることから、特に芸術作品としての立体的な作品や写実性などは求められてこなかったようです。
宗教の布教などを目的とした芸術は「宗教芸術」などとも呼ばれ、その時代時代の人々の宗教観や社会情勢を現世に伝える資料としても貴重な存在とされております。古来から人々の間に広まるキリスト教の絵画は「目で読む聖書」などとも呼ばれ、当時文字を読むことのできない人々にも信仰を伝えるために大きな役割を果たしたようです。